霧の中の、なつおさんの手をしっかり握り。。。。
2015年 09月 08日
なつおさんの頭の中を
霧がかかるようになると
起きていることよりも 寝て過ごす時間の方が
ずっと、ずっと長くなり
最愛のひと 板さんと
目を合わせると
その嬉しさのあまり 悶えていたけど
頭の中の霧が 濃くなるほどに
板さんに
気づくことも、目を合わせることも
どんどん、なくなっていってた。。。
そして、
あれだけ 嫌がって
あたしには 預けてくれなかった
「手」
握らせてくれるようになった。
ざらざらで 硬かった なつおさんの 肉球が
いつの間にか
食べごろを過ぎて、しぼんだ
巨峰みたいになってた。
どれほど 体重が落ちたのかを知った。
なつおさんの頭の霧を 不安に感じながらも
霧の中にいる なつおさんの手を
あたしは 握って
居場所を知らせた。
大丈夫、
ちゃんと お家にいるよ。
あたしも、いっしょに いるよ。
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